主にシニア世代(50代以降)のフリーランスに向けての老後対策を記します。タイトルの錆びないとは、心身ともに酸化させないことを指します。
わたしは、今までずっとフリーでやってきまして、組織に所属したことは一度もありません。しかも非常にリスクの高い作曲や編曲という分野で、零細業者でありながらも、なんとか生きながらえてまいりました。もちろん決まった収入はありません。亡き両親もわたしも、「よく生きながらえてこれたものだ、奇跡が起きた」と話したものです。
しかし、若い時分のような綱渡り的生活は、高齢になってからは、難しいです。まず健康と経済に的を絞り、外堀を埋める準備をすること。同時に、好きなことに邁進することで、心身に余裕が生まれます。それには、自分の性分を見つめることが大切です。
自分のことで恐縮なのですが、わたしはコツコツと何かを積み上げていくことが得意です。同じことを100回練習するなども苦には思わないのです。加えて、人さまのように、「華やかな場所に出て注目されたい」気持ちは全くなく、そのような場所には興味はありません。
そして「何かを(音楽的にもそれ以外でも)もっている」と他者にはよく指摘されました。>仕事先の方、先生、友人その他。 「何かもっているんだから、それを活かしたらいいね。でもそれだからといって、目立つようなことはやめなさい。何かを失ってしまうから。」と親友には言われました。
注目されることで、核になる大切なものを失ってしまうんでしょうね。
自分のことばかり書いて申し訳ありませんが、自分の持ち味を生かした、老後を計画することで生きることが楽になったことをお伝えしたかったのです。
人間関係の整理整頓
還暦前後または58歳くらいからは、一人になることがおすすめです。数十年もお付き合いが続いている人は別ですが、たまに話す程度の人からは、離れることが良いと思います。(58歳〜62.3歳くらいまでを西洋占星術では土星回帰といいます。30年ごとの区切りで、このあたりに退職、引っ越し、転職、親や親族の誰かを亡くしたり、たまにはご自身が亡くなる場合もあります。)
環境が違う者は合わなくて当たり前と、割り切って考えることが大切でしょう。加えて、過去に一緒に仕事をしていた人とも、離れた方が良いでしょう。「今何をしているの?」などと詮索されることも多く、後味が悪くなります。
ネットも、必要最小限にとどめること。とある方が体調を崩されて医療機関に相談にいったところ、「ネットをやめてください」と言われたそうです。
これにはわたしも大いに賛成いたします。まず自分の時間を他者の発信に差し出してしまう。こんなことでは、何事もうまくいきません。健康にも悪影響。何もせずに寝転んでいた方がエネルギーチャージできますね。
ネット上での面倒なことにも決着をつけておくのが良いです。不利益発信者を突き止めて、釘を刺す。
相手方には毅然とした態度で対処しましょう。サーチコンソールをHPに設置すること。相手の動向がよくわかります。たとえば「何日にどこにリンクを貼っているか?」などもわかります。次にリンク先を調べること。早めの対処が良いですね。
検索の語句もわかりますので、相手方の心理状態も推測することができます。不利益発信者の名前がありましたら、「自分に関心をもってほしい」という深層心理の現れです。
その後は直接メールを送るか、アドレスもHPもない場合は、どこかに投稿しておけば相手は必ず確認します。>しらみつぶしに見ていますので。
不満足な場合は、第三者を通して(ネットに強い弁護士)情報開示をお願いすれば良いです。費用がかかりますが、身体に支障が及ぶよりは、ずっと良いと思います。大手の会社(ヤフー掲示板、知恵袋など)は弁護士を通すことによって、楽に情報開示してもらえると聞いています。
小泉進次郎氏ではないですが・・「決着」。決着をつけることで、切り捨てをする。心に線を引くことで楽になるだけではなく、執着からも離れることができます。その後は、時間を経て、お互いに無関心になり、終わります。
一人で自由に暮らすことは、寂しいと思う時もあるかもしれませんが、その分自分のやりたいことに邁進できたり、また新たな人間関係を得ることもできるでしょう。何より変な気遣いをしなくて良いのが、一番の喜びとなります。
食べることに重きを
必要のない贅沢からは、じょじょに遠ざかっていくのがよろしいでしょう。若い時と同じような収入を得ることはシニア以降は難しいです。
ただし、身体を錆びさせないために、質の高い食品にお金をかけることは、贅沢ではないと思います。それには良い材料を、妥当な値段で売っているお店を決めておくと良いでしょう。このようなお店のバーゲン品=一般スーパーの普通の品なのです。
自炊の習慣化は、食材の無駄がなくなり経済がうまく回ります。1回のショッピングで、まとめ買いして切り回していくことが、年金生活者のコツではないでしょうか?良いものを食べていると、必然的に外食したくなくなります。自分の舌のご機嫌をとることが、節約につながるのではないか?と思っています。
外食は塩分が強く、炭水化物と脂肪が多いと感じます。私はほとんど買いませんが、たまにスーパーのお弁当を食べると、喉が渇いて仕方がありません。こればかりだと、病気になっても仕方がないと思います。
亡き父は医師でしたが、「病気が一番お金がかかる。」と言っておりましたね。大病をしないことが節約生活であるといっても、過言ではないでしょう。そのための投資として食材に金をかけることは、何をやるにも土台となると思います。
不労所得の準備
フリーランスの多くの老後生活は、国民年金のみだと思うのです。それでも全くゼロよりはずいぶんと安心できるものです。年金をかけておられないなら、今すぐに始めたほうがいいですよ。年金=税金とみなされています。>若者のみなさん
請け仕事(相手からの依頼)は一生続きません。最もお金になる仕事ではありますが、年齢と共に縮小していきます。その時にどうするか?先回りして考えておくことが大切です。50代中盤くらいから、少しづつ仕事の様相が変化してきます。加えて私生活でも親の介護の話が出てきたりと、大変な時期に入ります。
個人の音楽教室などをやっておられる方も、いつまでも良い状況が続くとは思えません。先生が高齢になれば、生徒さんが離れていくことも大いに考えられます。加えて体力の問題があります。わたしは、教えることは主流ではありませんでしたが、たまにいらっしゃる生徒さんを、2022年までみていました。
しかし、生徒さんの質によっては対応しきれませんでした。教えにくい生徒さんのレッスンの晩には、結膜炎になって一週間程度治らないことが頻繁にあり、体力の衰えを感じました。これをきっかけとしまして、現在は対面レッスンからは撤退しております。
教えることが主流の人には、「教えなくてどうやってやるの?」と言われますが、わたしにとっては不向きな仕事だと気づかされたことが良かったと思っています。
わたしの現状ですが、2019年からはじめた投資、2021年より物品販売(楽譜も含む)、ポイント活動(クレジット中心)、最近はじめたアドセンス、印税などの不労所得。これとは別に不定期依頼の楽曲制作で切り回しております。今は後期高齢者になることも視野に入れ、不労所得を伸ばすため、コツコツと手を入れておる最中でございます。
今後の創作については、まとまった形で世に出すことを考えていますので、将来的には運が良ければ不労所得となりえるやも???しれません。がしかし、お金より作品の完成度を楽しみにしている自分がおります。この創作についてだけは、過去の作品とは別物と考えています。
投資について。亡き父には、「株をやってもいいけど、片手間ではダメ。」と言われました。父は現物株のことを言ったのだと思います。投資信託は株の中に入れてなかったような気がしますね。亡くなってから、株の記録帳が出てきましたが、すごいものでした。
わたしはこれと思う先生の書籍を読んで勉強しつつ始めましたが、先生は「現物株は素人には無理。プロでも難しいんだから、上場投資信託(ETF)をやるべきだ」と言われています。ETFも買うのは難しいので、今のところは未上場の投資信託を細々とやっております。2019年に実験のため、月¥100から始めた投資信託も、今は数字をみて笑えるようにはなりました。一昨年からは国債を積み立てたり、Nisa以外の信託も組み合わせてやっています。ご時世に応じて組み換えもやっています。
癌で有名な先生が「高齢者は投資なんかやめておけ」とおっしゃっています。それも一つの考え方でしょうけれど、わたしに限っては、投資をやったことで突然の出費にも備えられたりするなど、利点も多いです。有名人のお話だからといって信じ込むより、自分を信じることの方が大切だと思います。
2024年にネットショップを開設したことも、本格的な高齢者になった時(後期高齢者の年まで生き延びられればの話です)への備えです。同時にさまざまな意味で、過去との決別も図りました。
他には・・・住処。高齢になった場合、賃貸契約が難しくなります。東京都港区の場合、区が保証人になってくれる制度もありますが、100%安心というわけではないと思いますので、持ち家(マンション含む)を考えるべきでしょう。
住処についてはできるだけ早く、20代のうちからでも手を打つべきです。わたしが多少は安心できることの一つに、今の住居で暮らせていることがあります。管理費、積立修繕費などもかかりますが、家賃よりはかかりません。
高齢になって心身ともに錆びつかせないためには、家賃という縛りから解き放たれる必要があります。一刻も早く動きましょう。自分の力だけでは無理なら、親族に頼ってでも住処を手に入れてしまうことですね。
頼る人が周囲にいることも、自分の力と考えましょう。仕事を例にとれば、曲が書けるだけではなく、運や人脈(コネ)を得られるのも力のうちではないでしょうか? 実力とはチャンスをつかむ力とも言い換えられます。住処も同じだとわたしは考えます。
地方への移住も視野に
都会で住居を手に入れられない場合は、早めに地方移住も考えることが良いと思います。車は必須と言われますね?しかし、高齢になって免許返納の可能性が出てくることを考えると、交通の便が良いところを探すのがいいでしょうね。
環境も変わることで、新たな人間関係が生まれ、新たな仕事のチャンスが来たら、とりあえず挑戦してみるのもよいかもしれません。ダメで元々、やってみることで自分の可能性を知ることもできます。
昔仕事でお世話になった方が、全く縁もゆかりもない場所に移住されておると聞きました。昔は商業的作品を手がけておられましたが、今は本当に好きな音楽だけを追求しておられるとのこと。仕事は農業や漁業を中心として、お店のプロデュースや先生業も・・・
多彩な人だったのですね。他には、自給自足的な生活をしている人も・・さまざまです。
わたしは地方へ引っ越すことはないでしょうが、本籍地の彦根市に年に何回か行けるような身分になりたいです。琵琶湖をみてのんびりできるような生活を夢見て、高齢でも仕事に力を入れたい、と考えるようになりました。
まとめ
フリーランスで国民年金のみの方々は、一生仕事を続けることが肝心だと思います。ご自身の体力や性分を見極めることにより、向いた道をみつけていくことは、第二の人生の始まりともいえるでしょう。
気をつけたほうがよいのは、「ピアノ経営塾無料セミナー」「音楽起業無料セミナー」「個別コンサルティング」など相談業の数々です。セミナーの入り口は無料が多いので、話だけでも聞いてみようと思う方もいるかもしれません。これが間違いの元でいつのまにか高額有料セミナーへと入会させられたり、相手方に洗脳され、抜けられなくなったりする方もいるようです。
近寄らないのが一番です。無料セミナーに来た時点で見込み客として、つけ狙われてしまいます。
セミナーに30万円、100万円など払うくらいなら、美味しい食事、旅にでもお金を使ったほうが良いですね。特にシニアのみなさんに大切なのは経済ですから、ご自身を守りましょう。知識を得るなら書籍が良いと思います。
常に足元をみて、注意深く進んでくださいね。
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