食べることが生きがい〜生きるための張り合い
朝目が覚めると冷蔵庫の中のものが気になり、解凍の準備をしたりなど、動き回っております。食べることと音楽が生活の中心であり、他には何もありませんので、この2つにはお金と時間を存分にかけております。
昨日はタコ飯と鶏おでんを作りました。タコ飯の素はは棒鱈と共に、暮れに明石から送っていただいたもの。うちは毎年正月には棒鱈の煮物を作ります。芋棒というものが関西では主流になっておるのですが、海老芋の入荷が遅かったため、棒鱈だけにしました。来年からは海老芋も一緒に煮るため、なんとか調達しようと思います。
棒鱈など、近所には売ってませんので、関西から取り寄せています。
あちこちみていますと、高齢者の方の節約生活などが掲載されております。70代半ばで国民年金月5万円弱の生活。その中から貯蓄をして200万円貯めたということです。食費は月に10000円。これだと1日あたり¥350弱 自給自足の生活に加えて、物々交換くらいしか思い当たりませんね。
節約が全て良いことだとはわたしは思いません。節約のツケが病気となって戻ってくる人種もおります。そのへんが、平等ではないんですね。各々の節約するジャンルは違うと思います。わたしは食費は絶対にけちりません。
魚介類の買い物
今懇意にさせていただいているお店、座古海産は明石にあります。ネットで知り合ってきた方のお店で、手作りがメインですね。昨日のタコ飯の素も奥様が手作りで作っておられます。初めて食べましたが、タコの甘味がご飯に染み込んで、美味しかったです。
年末には毎年戻した棒鱈を購入しています。戻し方が絶妙なのか?(こちらも奥様の作業)自分が煮たとは思えないほどのおいしさです。戻すのに1週間はかかりますので、とてもとてもわたしには無理です。しかも戻すためのバケツの置き場も必要です。祖母が生きておった頃は、正月には棒鱈を戻すところから始めていましたが、祖母だからできたことです。
手間暇がかかりすぎます。
ちなみに祖母も食べることが大好きでした。特にカニ、川魚には目がなかったです。昔のことですから、カニを通販で取り寄せることなどできませんので、一人で北陸線に乗り、駅のベンチに泊まり込んでカニを調達しにいったときいてました。そこまで女ひとりでやるというのは、カニに魂を吸い取られていたのかもしれません。
川魚はウグイやモロコなど。鮒寿司も好きでした。まぁ全般的に高級品ばかり。決して裕福ではないのに、食べることだけにお金をかけてもなんとも思わないのは、わたしと考え方が似ています。結局わたしの父に、亡くなるまで面倒をみてもらいました。
誕生日には長生きのご褒美として、座古さんのタコを自分にプレゼントしております。タコだけではなく、ちょっとした珍味も一緒に送ってもらっています。
生麩
昨年までは京都の錦市場の角、そやのものをいただいておったのですが・・一般店舗向けには作らなくなってしまったようでして。年末には生麩そのものが近所では手に入らなくなってしまいました。(広尾や恵比寿まで行けばあるのでしょうけれど)
そこをなんとかと、頼み込んで、少し前からいとふ(製造元滋賀)の生麩をとってもらえることになりました。生麩もいろいろありますが、わたしは京都の生麩が一番好きかなぁ?と思っています。
ところで・・錦なんですけれど、今は近寄ることもできないほどの人混みになってますね。昔は高級品の市場でしたのに。食べ歩きに変わってしまった。見ているだけで京都は行きたくないと思ってしまいます。外国人が多すぎ。
この生麩、魚の酒蒸しに添えたり、吸い物にいれたり、パスタに散らしたり、焼いて食べたりと応用範囲が広いのです。わたしにはなくてはならない食べ物の一つです。
生くずきり
奈良の葛切りの会社が倒産したんですね。わたしは長いことその会社のくずきりを夏でも冬でもいただいてました。大好きな品だったのに、なくなってしまって残念でたまりません。
少し前にアマゾンで探したところ、京都のはありましたが、いかがなものでしょうか?イオンのトップバリューでもあるにはあるそうですが、果たしておいしいのかどうかが?疑問に感じるところです。
トップバリューの品って?わたし的にはあまり購入したくないんです。
現在は新しいくずきりのお店を探し中です。
橙(だいだい)
正月前後には出回ります。しめ縄にくっついてる果物です。でも正月を過ぎると市場には出回らないことが多いです。橙なんてなんの使い道があるの?っていう方、もったいない。
果汁が多いので絞ってポン酢にすることもできますし、お刺身にかけたり、なまこの酢の物などにも使います。橙といっても何種類かありまして、ヘタの形状で甘いのか酸っぱいのか見分けるようです。
少し前に6個のところを10個送っていただき今楽しんでおるところです。
神茂(かんも)と三善晃氏
今までは大阪の大寅のかまぼこを購入していました。昨年から神茂もお店に置かれるようになり、美味しさに感動しました。
大寅は鱧の蒲鉾が有名ですが、揚げかまぼこは、神茂のほうが趣味にあいました。
何十年も前に、三善晃氏の男の料理学校なる書籍を購入しておりました。パラパラめくっているだけで熟読したことはないのですが・・そこにも神茂のことがのっていました。三善晃氏も神茂のかまぼこが好きだったのだなぁと思いました。
赤貝の仲間でサルボウという貝が好みだったとか? 調べたところサルボウのほうが安いみたい。本物の赤貝は高くて全く手がでません。ひと昔前と値段が全く変わってきて、残念無念です。
実はこの本のレシピにあった、高級食材キャベツのしらすあえを作ってみたんです。材料は全部揃わなかったので、アレンジを加えて。紫蘇の実はなかったので、冷凍しておいた山椒の実に変更。しらすはちりめんじゃこに変更。要するにキャベツを塩でもんでワカメやちりめんじゃことあえる料理ですね。
これがシンプルでなかなかおいしく、後を引きました。センスが良いお味でした。
三善晃氏は酒飲みだったせいか、全くお酒をお飲みになられない方には合わないかもしれません。
この本をパラパラと見ていると、料理以外にもふむふむと相槌を打ちたくなることが目白押し。
「男の料理は金がかかると言われるけど、使ったお金以上の価値を生み出すことが経済であり、良き料理の方法なのだ」と。要するにケチケチと安いものばかり買って、廃棄処分にしていることこそ、無駄だってこと。
わたしも上記の考えに大賛成。良いものを購入して、外食はしないと決めています。外食より家で作る方が高くつきますが、味が良いのです。主婦の方も「最近はスイーツのレベルは高いけど、食事のレベルは低い」と書いておられました。わざわざお金を払って、うちのごはんよりまずいものを食べにはいきたくないです。
外食もそれなりの料金であれば、満足できると思います。しかし、夜ごはんは1回につき安くても10000円は覚悟しておかないと。高齢者で財源に限りのある身には不向きな行動でしょうね。
それから、お酒のこと。「日本でワインを飲むなら、同じ価格帯の日本酒の方が良い。」とのこと。わたしも同じ考えです。ただこの書籍の出た時期と今とではだいぶ違ってきていて、日本産のワインもメジャーになってきているし、輸入ワインの中でも飲みやすいものがたくさんありますね。
他に・・今回の記事のタイトルに似通ったことが書いてあってびっくりしましたぞ。
生きがいとは、レクリエートの鍵であると。廃棄処分になるようなものを、甦らせるための発見がレクリエーションの始まりだとのこと。取るに足らないと思われているものを見つけ、想像力を膨らませることが楽しみの始まりであり、生きがいの元となることもあるということではないか?と思いました。
わたしは何かにつけて最初から読むことはしませんね。音楽ソフトもマニュアルを熟読するのではなく、とりあえずできるところからやってみて、どうしてもわからなければマニュアル熟読となります。そういうやり方で通してきましたので、書籍も面白そうなところから何度も読み、最後に全体をさらっと通して読みますね。
こんな読み方でも、興味を惹かれる部分が多い書籍です。料理好きな方、お暇な方、ご一読いただいて損はないと思います。残念なことに廃刊となっていますが、アマゾンに中古本が出品されておりましたので、ご興味のある方はどうぞ。
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