2026年マインドフル〜食の歳時記 葉月「鮎の塩焼き」
2026年の夏、東京では初めて鮎をいただく機会に恵まれました。今までもスーパーで見てはいましたが、思ったような鮎がなく、いつの間にかシーズンが終わっていました。
幼少の折は川の環境が良かったため、鮎の漁獲量も多く、一般家庭の食卓にも頻繁に上がっていたと思います。両親が「きょうは天然だ、今日は養殖だ」と話しつつ鮎をつついていた姿が目に浮かびます。
両親とも滋賀県彦根市出身で川魚に恵まれていた土地柄、鮎も好きでした。当然わたしも鮎を食べた覚えがあります。しかし、10代の頃関東にきてからは、「鮎は高級魚」の代名詞とでも思われていたのでしょうか?いただいた記憶がありません。
関東でも釣り人は鮎にご縁が深いのかもしれません。しかし一般の方は鮎はまずい魚と思っておられるようで、非常に残念です。
鮎
今回、天然鮎と養殖鮎の2種類をいただきました。焼き方が難しいと敬遠しておりましたが、食してあまりのおいしさに、挑戦しなかったことが悔やまれました。昨年までは天然鮎が置いてあるのをみたことがなかったことも原因です。今年になって明治屋広尾ストアに伺うようになり、天然鮎を発見!美味経験が増えました。長生きしてよかった!と本音で思いましたよ。
四万十川の天然鮎
四国の四万十川といえば、全国的に有名な美しい川ですね。その川に生息しておる鮎は、極上の苔を食べて育ちます。そのせいで、魚体からスイカのような良い香りが漂うんです。
素晴らしい。
高価な魚でもあるゆえ、絶対にミスのないように焼こうと丁寧に扱いました。
まず、調理用具をどうするか?考え込みました。じわじわと火の通っていくオールパン(フライパン)と象印のデイリーコンパクトプレート(ホットプレート)、二つの選択肢がありました。魚の大きさからみて、余裕のある大きさでないと壊れてしまいそうなので、デイリーコンパクトプレートにしました。
塩焼きにしてすだちをかけていただきました。四万十川の鮎とブランド名がつくだけのことはあります。脂肪分がほとんどなく、筋肉質。はらわたも心地よい苦味といいましょうか?目をつぶって味わいたくなるような心地よさがあります。もちろん臭みも全くありません。
はらわたが苦手で食べない人もいるらしいのですが・・惜しいことしてますね。このはらわたが極上なのです。わたしは鮎のとりこになってしまいました。また、昨年から続けているゆるい断酒も、この鮎のおかげで一時解禁してしまいました。
身は筋肉質で繊細、はらわたの苦味が心地よく、酒を誘う
⎯⎯音楽であれば、曲の応援(理屈抜きに曲が良い)です。良い曲を選べば奏者が初心者であっても、よほどのことがない限りうまく聞こえます。四万十川の天然鮎も同じく、火加減さえ間違えなければ極上の味が楽しめます。特別な塩も必要なく、普段の塩で大丈夫。言い換えれば素材に始まり素材に終わるということでしょうか?
最近は東京の多摩川も以前よりはきれいになり、鮎が釣れているようです。しかし食べた方の一人は「人工的な味がする。柔軟剤のような香り」と語っておられました。実際は水域・調理法によって差が出てくるようです。下流や中流の鮎は塩焼きだと厳しいようですよ。
秋川渓谷の方まで行けば素晴らしい鮎に出会えるかもしれません。湧き水でワサビが育つほどの良い環境なので。
和歌山の養殖鮎
こちらは魚体がしっかりしているな・・と印象をもちました。ただ、養殖鮎はおいしくないと言っている人がいたので不安でしたが、実際いただいてみての印象は違いました。
天然鮎との違いは以下のように感じられました。
- スイカのような香りはあるものの薄い。
- お腹に内臓脂肪が少しある。
- 全体的にふっくらしていて脂がのっている
飼われていますので、魚も安心しているのではないか?と思いました。人間もアルコール過多や、運動不足になると内臓脂肪がたまります。鮎も同じ体質だと改めて思いました。
塩焼きにして、へべす(宮崎産)の皮を刻んだものと本ワサビを輪切りにしたもの(お買い得品)をのせ、へベスの果汁を絞っていただきました。内臓脂肪も全ていただきましたが、全く臭みもなく、クセのないお味でした。初めて鮎を食べる方にもきっとうけいれられるでしょう。

へべすの皮と本わさびの輪切りをのせて食した理由
⎯⎯それは天然鮎と違い苦味が少なくアクセントに乏しいためです。音楽に例えれば「表情づけ」です。表情づけによるニュアンスの違いは曲を大きく変えます・・養殖はどちらかといえばおとなしい味なので、補うためにわさびとヘベスを加えました。
それから・・またもや断酒のお約束が破られてしまいました。この日は鮎を二匹いただき、最初はビールの小瓶、次に白ワイン2杯ほど、次に梅酒のロックを2杯ほどと立て続けに飲んでしまいました。鮎はお酒を運んでくるようです。
焼き方
魚料理には、コンフィなど西洋風の方法があるのは重々承知しています。しかし、最近は塩焼きが一番と思えるほど、極上のお魚に出会えるようになりました。
- 焼き目のつくアルミホイル(マイホイルなど)をデイリーコンパクトプレート(ホットプレート)に敷く
- 鮎を2匹そっとのせて、あらしおを強めにふる。特に尻尾にはおおめに。
- 蓋をして、弱火(コンパクトプレートはLOW)で7〜8分、返して5〜6分くらい(一匹の場合は時間を短くしてください)
- その後蓋をしたまま2〜3分蒸らす。

付け合わせ
今回は2種類にしました。シンプルですが、良い調味料に支えられて感動するほどおいしかったです。
焼きしぃたけ
しいたけを薄切りにして、たまり醤油とすだちのしぼり汁をかけていただきます。しいたけは軸がおいしいので、捨てないで(もちろん!)薄く切っていただきましょう。種類によっては石付きは硬くて食べられないものがありますが、和歌山の龍神しいたけは捨てるところがありません。全部食べられます。

レタスのシーザードレッシング添え
レタスをちぎってシーザードレッシングで食べました。ドレッシングは創建社のシーザードレッシングを使いました。アマゾンでもネットスーパーのグリーンビーンズでも買えます。
食材はどこで買うの?
ほとんどが明治屋広尾ストアなんですが、とってもお店が広いので初めて行った方にはわかりづらいかもしれません。私も最初は迷いました。そんな時は従業員の方にお尋ねになると良いと思います。その時の指針にしていただけると良いと思い、材料名を書いておきます。
- 龍神しいたけ
- へべす
- 四万十川の天然鮎(鮮魚売り場で対面で買います)
- 養殖鮎(パック詰めになっています)
- 片上醤油「自家用たまり」(奈良の醤油屋さん)
- あらしお (わたしは糠漬けにも利用)
今日の音楽コーナー「メディテーションブルグミュラー 素直な心」
鮎の感動を音楽で伝えます。
この楽曲は元々練習曲として作曲されたものですが、瞑想曲として自分の色に染め替えました。

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