マインドフルネス瞑想を深めていく〜1〜の続きです。第2回目は慈悲の瞑想。アメリカ流マインドフルネスでは、セルフコンパッションと呼ばれております。
第一回目のメソッド 呼吸瞑想と微細な身体のエネルギーを観る瞑想の後、続けて慈悲の瞑想を行うことがベストです。時間がとれなければ、呼吸瞑想だけでも行い、時間がとれるときに、通して瞑想を行ってもかなりの効果があります。大切なことは、継続です。芸事の練習と同じく、身体に覚えさせることにより、物事の見方なども変容していきます。
自分をいたわることから始めましょう
わたしが幸せでありますように。
わたしが苦から解放されますように。
と目を閉じたまま念じます。この後、自分の現在行なっていること、例えば仕事でも勉強でも、望む結果になるように、念ずるのもよろしいと思います。思ったことを心に問いかけつつ、念じるのです。
次にあなたが大切にしたい人、もともと好意を持っていた人の姿を思い浮かべながら、念じます。生きている人を対象にします。例えばお母さんだとしたら、お母さんの姿を思い浮かべながら
母が幸せでありますように。
母が苦から解放されますように。
と心に語りかけます。他にも大切にしたい人がいれば、同じように念じます。
続けて、あなたと繋がりのない人、たとえば配達をしてくださった方、道ですれ違った人など、記憶に残っている人の姿を思いながら念じます。
この人が幸せでありますように。
この人が苦から解放されますように。
ネガティブな感情を抱き続けてきた人に向けて
次にあなたが最も苦手とする人、今まで迷惑をかけられたり、損害を被った相手を思い描きます。最近はネット時代ですので、姿が見えない相手もいるかもしれませんが、想像で思い描きます。
相手を浄化するように、大きく息を吸って吐くこと。これを3回繰り返します。次に
この人が幸せでありますように。
この人が苦から解放されますように。
と念じ、その後は静かな呼吸を続けます。
最後に
生きとし生けるものすべてに対して念じます。
生きとし生けるものが幸せでありますように。
生きとし生けるものが苦から解放されますように。
慈悲の瞑想のアプリはたくさん出ております。最初はアプリを使って念仏のように唱えているだけでも良いと思います。私も最初はそうでした。時が経つにつれて、呪文のように唱えていたことばが現実となるだけではなく、さまざまな気づきを得られてきたことを実感しました。加えて、私を育ててくれた母や亡き父への感謝、生への感謝が芽生え、幸せを実感しつつ生活できるようになっています。
幸せは人それぞれであり、さりげない瞬間に感じられるものです。幸せに気づかない方は、何かへの強い執着のために遠くを見すぎて、目の前にある幸せを見落としているのではないでしょうか?幸せはすぐそこにあるのです。和らぎを感じつつ、生きとし生けるものたちと交流することにより、同じ生命を持つ存在としての幸せを共有することができるかもしれません。生きとし生けるものとは、人だけではなく、動物も植物も含むすべての存在です。
生き物のあるがままの姿を受け入れて、支え合う事が幸せの形であると、慈悲の瞑想では説いています。
慈悲の瞑想を続けることによって、自然に自分をいたわることができるようになり、苦が流れていきます。苦の対象と思った他者を良い方向へと願ってあげることは、最初は非常に難しいですが、月日が経てば無になります。同時に人間関係、生活の質が変化していきます。
次回は、マインドフルネス瞑想から少し離れて、私が瞑想後実践しております潜在意識との対話について触れたいと思います。
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